割烹大上
宮城県白石市


 
 田舎町に存在する普通の佇まい 
 
 山菜や天麩羅など素朴な味わい 
 
煮物  鰆西京焼 
380年くらい前の江戸初期、
当店近隣に屋敷を構えた鈴木味右衛門が、
胃弱な父親のために
負担のない油を使わない麺を作った。
食べさせたところ病が快方に向かった。

領主の片倉公からその温かい思いやりを誉められ、
温麺」と呼ぶことになった。 
温麺   
お造り   

宮城県の白石城下で、温麺をいただく。
創業1867年、宮内庁御用命の時代もあり、歴史ある店のようである。
ただ店内外共にお疲れ状態で、しかも雑然としている。

料理は割烹と名乗っているが、素朴な山菜のおひたし、天麩羅が出てくる郷土料理の店だ。
鰆の西京焼き、温麺が旨かった。

温麺とは油を使わない麺類のようで、白石市内では幾つも製麺所を目にした。
店主によれば、小麦粉の等級が低いモノばかりが流通しているので、
「本当の温麺はもっと旨い」
ここの温麺は小麦粉等級15段階のうち14を使用しているので、つややかで光っていた。
黒胡麻に酢、麹味噌に胡桃、鰹出汁と3種類の味で楽しめ、初夏にぴったりだ。

コース料理には無いデザートが出たり、お土産にと温麺を包んでくれたり、
商売っ気をあまり感じない店である。
本来の温麺を堪能にするには、ちょうどいいだろう。

  コース料理の他に、片倉御前もある。
歴史好きには
思いをはせる献立となろう。
 
 
  
雰囲気…     料金…

ページトップへ