渓流 どむろく

渓流 活性生原酒 どむろく
長野県 遠藤酒造場
 
 


「渓流 どむろく」は昔の酒造りの資料に忠実に基づいて仕込んだどぶろく。

発酵中の酒を粗く網で越しただけで一切の手を加えず詰めたため、
瓶の中でも発酵をしている。
蓋を開けると炭酸が抜けていくような音と共に、泡が無数に出てくる。
グラスに注いでも、酒がそのまま生きている。

炭酸水ならいざ知らず、口に含んでもフレッシュな感覚は日本酒では滅多にない。
粗いヨーグルトのような舌触りを感じた後、ぷくぷくとした泡が抜けていく。
懐石を食し、真打ちで登場する、極めつけの絶妙なデザートの味わい。
しかしながら、一品である筈のデザートを何杯もおかわりするのは滑稽だ。

至福にふけっていると、思い出した。
この味は確か…。

親父がこっそり押し入れで造っていたあのどぶろくの香りだ。
「絶対開けるな」誰でもそう言われれば、開けたくなる。
ただでさえ、奥からぷくぷく聞こえてきたら、好奇心もふくふく膨らんでくる。
数十年ぶりに出会うあの香り。

親父も旨いもんをやっていたんだなあ。

親父に乾杯!  

ページトップへ