荒川温泉 八甲田ホテル メゾネット客室

 本州随一と言われる紅葉を再び見たいと思って八幡平、岩木山、そして八甲田山に向かいました。

 
 青森市と十和田湖の間にあり、標高1585mの主峰大岳をはじめとする北八甲田、南八甲田両連峰です。ブナやミズナラの天然林が美しく、火山のなごりとして地獄沼などの噴気孔跡や温泉が多いところです。標高1324mの田茂萢岳には山頂まで長さ2459mのロープウェイがかかり、山頂からは岩木山や陸奥湾、北海道までの眺望ができます。また近隣には城ケ倉渓谷や睡蓮沼等見所も多く、紅葉シーズンとなると土日は車の数珠繋ぎとなり大行列です。

 総ヒバ造り、混浴千人風呂で知られる酸ヶ湯温泉の宿主が昭和40年代より考えていたのが八甲田ホテルです。国立公園内にログ建築を建てるのではなかなか許可が下りず苦労したという話です。
 ブナの原生林に建つ日本最大級の洋風木造建築です。

カナダから取り寄せた重厚な木造建築

   
周囲全て紅葉
   
 
   
客室からの眺望
 
  棟方志功の作品 
 
   
   本棟からC棟を臨む
エントランスホール付近   
 
 
  • 見事なログハウスです。直径40pの杉材をカナダから取り寄せて現地で組み立てました。エントランスから管理棟中心に重厚な木造建築を演出しています。
  • 木のぬくもりが感じられる館内には棟方志功の作品が8点ほど飾られ、重厚な中にカラフルな作品が映えます。青森市に棟方志功記念館がありますが、そちらは書画や墨汁色の黒系の版画が中心でした。こちらの絵は一枚一枚サイズが大きくダイナミックで、色使いもねぶたカラーを彷彿とさせる原色が見事です。
   
   
 メゾネット客室
   
   
   
 3Fのベッドルーム 
   
 化粧室付近 
  • 客室は55室。殆どがツインでメゾネット8室/特別室7室となります。紅葉シーズンは特別室から埋まっていくようで、予約できたのはメゾネットでした。
  • 1Fに化粧室と浴室、数段上がった中2Fに8畳ほどのリビング、また階段を上がった3Fにベットルームという少々変わったメゾネットの洋室です。メゾネットは結構宿泊するときがありますが、ここは限られた面積枠を容積で確保し、腐心して45u稼いだ客室のために決して使い勝手はよくありません。
  • 3Fベッドルームは程よい空間で落ち着けましたが、着替えを入れるクロゼットは幅も丈も足りず、殆ど使用しませんでした。
  • 狭い空間を3Fにしたので、普通ならばワンフロアで足りる事が階段を使用しなければなりません。しかも化粧室の通路やトイレドアも狭く、一人通るのがやっとの状態でした。
    客室からの眺めはなかなか素晴らしいものがありましたが、メゾネットはお勧めできません。やや狭くなるかも知れませんが、30uほどのツイン、余裕があれば特別室を予約した方がいいと思います。
  • あびさんが早春の頃に特別室に宿泊したので、そちらを参考なさるといいでしょう。
   
 天井が高くて心地よいレストラン
   
蛸のビネガー  雲丹のスクランブルエッグ詰め 
   
キノコのスープ  甘鯛のポアレ 
   
フィレ肉のポアレ  季節野菜 
   
 洋梨のコンポート  
  コース料理は
8000円/10000円/12000円の3種類。 
   
  • 天井が高くて重厚感のあるレストランMeDeauでいただきます。普通日ながら宿泊客が多くて時間指定が難しいという話を聞きましたが、変更することなく案内されました。ライトアップの木立が美しい窓側の席を設けてもらい、外を眺めながらの食事となりました。
  • 夕食はフレンチと日本料理を選択できますが、このホテルはフレンチで名が通っているので、殆どの方がフレンチを選ぶようです。連泊や再訪した方には同じ料理は出さないという考えは徹底しています。
  • 料理は正統派のフレンチで特段目新しさは無く、全体的に普通に美味しくいただきました。甘鯛のポアレは薄味に仕上げられていて良かったです。妻がメインのフィレ肉を珍しく完食しました。きっと「牛臭く」無かったのでしょう。我が家ではこれで産地判定をしています(笑)。
    ワインは豊富にあるので、お酒と共に楽しめるアントレが登場するかアラカルトを選べると、ディナーのひとときがもっと賑わいそうです。


  • 料理のサーブとワインのお世話をしてくれたのがバーの中村さんでした。非常にスマートで気持ちよく食すことが出来ました。
    レストランではワイン、バーではカクテル、焼酎、バーボン……。この日はお酒と親密な仲になったので、翌日11時過ぎまでノックダウンでした(笑)。
   
   
  バーラウンジPLATTOは
私達夫婦の貸し切りでした。

バーテンダーの素敵なお話で
夜も更けていきました。 
   
  ホテルのアイドル犬、フジコ。

 
   
 
  • 大自然の懐深く包まれるように建つ八甲田ホテル。客室にはやや不満が残りましたが、全体的なロケーションといい、まとまり感のあるホテルでした。紅葉シーズンが一番だと思いますが、新緑も眩しそうです。また長い厳冬期に耐えうるホテルだからこそ、頑丈な木造建築に身を任せてゆっくり連泊するのもお勧めかと思います。
  • ホテル唯一のデメリットは夕食時に着替えが必要になることでしょうか。特にドレスコードを設けるほどの堅苦しいレストランではないので「到着したら湯浴みをして、浴衣で夕食を愉しむ」日本旅館スタイルの良さはそのままに、お洒落な室内着を準備していただけると、さらに快適度は増すことでしょう。勿論個性を楽しみたい方には野暮な話でしょうね。
  • 湯量豊富な温泉は内湯のみですが、開放的な窓のお陰で、さながら森林浴のような心地よさがあります。
  • 先代のフジコは噛みつく!吠える!で大変だったと言うことですが、ロビーで出迎えたフジコは目が優しくてみんなのアイドルでした。妻は動物大好き人間なので、いつまで経っても離そうにも離れません(笑)。
  • 八甲田ロープウェーの割引券を備え、送迎も行っています。ただロープウェーの輸送能力がシングルリフト以下なので、ウィークデーでも数十分待ちでした。また山頂駅付近を30〜40分程散策しましたが、絶景が眺められるのは乗車中が一番でした。
  • 愛知県からたった一人で来た78歳のお婆ちゃんと親交を深めました。素敵な衣装をまとって山頂では颯爽と歩いていました。既に自炊で1週間ほど過ごしているということも聞き、私たちの方が元気パワーをいただいた感じです。酸ヶ湯温泉まで車で送ると、見えなくなるまで深々と頭を下げていました。


  • 参考価格 38535円
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夕食 客室 風呂 サービス 清潔感

正統派フレンチ 使い勝手が× 開放感あり きめ細やかなサービス 客室のハードにやや課題
オードブルの充実を 他の客室をお勧め 森林浴 充実したスタッフ
 

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