別邸やえ野 山ぼうし
群馬県 水上温泉


 かねてから料理が美味しいという噂を聞いていたやえ野。
 場所柄アクセスが難しかったが、やっと念願叶って宿泊となった。

 この水上温泉郷は、学生時代に何度かお世話になった温泉である。近くにある谷川岳は標高があまりないが、冬の豪雪とロッククライミングで有名で、よく登った山の一つである。そして下山したときに疲れを癒やした湯が水上である。
 東京から上越線に乗り、土合駅に到着。この下りホームが通称「日本一のモグラ駅」。およそ450段の階段をあがらないと地上に到達できないという地下駅で、勿論エレベーターなどなく、何と途中には休憩用のベンチもある。
 早朝に着いた列車から多くの登山家が降りると、トップを目指すように一斉にこの階段をひたすら走る。そして、そのまま一番早く一の倉沢(岩場のメッカ)の取り付きを目指す。先にクライミングを始めると言うことは、上を行くパーティーの落石に遭わなくて済むという、命に関わる重大な意味を持っているからだ。
 「岩と○の会」という社会人の登山クラブに学生時代に入部。そして一の倉沢で岩登りにチャレンジしたという事で、非常に懐かしい。ただ今考えると、若さ故なのか、その行為自体に身震いしてしまう。

 さてそんな「別邸やえ野」に本題を戻すと、地物を使った料理の素晴らしいお宿であった。

湯葉やマスなどのお造り 
上州豚を使ったお椀物 
   
  増田牛炭火焼き 
岩魚と野菜の山とろ鍋   
  別注料理 
 全10品ほどの割烹料理。

 
 朝ご飯も美味しかった。 
   
   
 やえ野の外観。
県道に面している。
   
   
   
   
   
 「山ぼうし」の客室。 
 
   
客室のダイニング  
 10畳の和室、ベッドルーム、
プライベートダイニング、
半露天風呂という構成。
   
   
 「松葉啓設計事務所」ならではの露天。 
   
   
  • 全4室のなかで、「山ぼうし」と「くるみ」にプライベートダイニングが付いている。どちらの客室か迷ったが、「くるみ」は利用頻度が多いようなので、「山ぼうし」を選択。
    別室で食事をいただけるので、和室は散らかしたままでいられるのが有り難い。また猛暑の時期だったので、竹を敷いた和室は肌触りがなかなか心地良かった。
  • 構造上なのか、庭に面している側が北のようで、和室全体が薄暗かった。
  • 大浴場は勿論のこと、フロントも談話室もバーやエステも何もなく、客室のみのお宿(一部カフェコーナーあり)だ。ここまで何も無いと、すっきりしていて清々しい。 「温泉に来たら、何もしない」タイプの方、お籠もりの方には、まさしくぴったりのお宿と言えるだろう。
  • 板長金川進氏の料理が素晴らしい。料理に清潔感があり、地物のアレンジに新鮮さを感じた。今回は「記念日プラン」でお願いしたが、ケーキの代わりにお願いしたのが追加一品の料理。複雑な味わいで旨かったが、一言で言うと豆腐にあんをかけたもの。妻は豆腐料理をいつも残してしまうのだが、これだけは「おいしいね」と完食。この部分でも分かる。
    デザートを持参するときに登場するのが板長。若さいっぱいで、笑顔が素敵な料理人だ。彼の料理を楽しみ、また是非伺いたいものだ。
  • 屋内駐車場が2台分あり。冬の時期は予約時にお願いした方がいいだろう。
  • 参考価格 41000円
    

夕食 客室 風呂 サービス 清潔感
10

料理と器がマッチ 2タイプ 景観が良ければ… 板長と談笑
どの料理も美味しい  
 

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