あだたら高原 岳温泉 花かんざし 露天風呂付客室 片栗(再訪)
何処か落ち着く佇まいの宿
- 巨大な客室露天風呂と薄口に統一された料理を味わいたくて、お宿花かんざし、再訪です。(宿の詳しい紹介はこちらへ)
- 観光地に向かうことなく、のんびりゆったり骨休みの場合は新規の宿ではなく、気心知れた宿。再訪に限ります。
一昨年前に訪れたときは、担当された仲居(斎藤さん)さんが若いながら非常にしっかりされた方だったので、またお願いしようと思っていました。お目出度いことですが、昨年の冬に結婚退職されたので、その願いは叶いませんでした。ただこちらの宿は皆さん気持ちのいい方ばかりなので、清清しい気分で過ごせます。 - 今回仲居さんの件でお願いしたこと以外に、もう一つリクエストしたことがあります。前回は「甘鯛の骨蒸し」と「甘鯛のかぶら煮」を別注したのですが、とても美味しくいただいのたで、またかぶら煮をリクエストです。
記念日プランの花束 | 奥にはうっすら雪が… |
湯処付近の冷茶類 | |
樽酒が嬉しい露天風呂 | |
喫茶ルーム |
大正浪漫な土産物 |
- 現在の女将さんが古い建物をそのまま買い取って営んでいる「花かんざし」。大正浪漫溢れる館内は、古の時代を振り返るような佇まいです。あちこちに昔使用していた物が飾られており、タイムスリップしたような感があります。
- 今回は記念日プラン。季節のドリンク/バスケットフラワーが付いたものです。ハーフタイプのスパークリングは客室に入った途端!無くなりました。料理は懐石風の滋味溢れる御馳走でした。
- 露天にある嬉しい心遣い。枡に樽酒を注いでまず一杯。その後適当にあぐらをかいてまた一杯。これは堪りませんね。
- 若女将さんは不在でしたが、素敵なお手紙が客室に置いてありました。こういった配慮も嬉しいものです。
山葡萄酒/酒肴いろいろ | ふわふわ湯葉 | |
旬魚のお造り | 蛤のオリーブスープをフランス七味で | |
↑ かぶら蒸し 絶品!垂唾! |
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賀茂茄子里芋博多 | ||
こまい雲丹はさみ揚げ | あだたら酵母牛陶板焼き | |
お食事 |
水菓子 |
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- 自家製の山葡萄酒で乾杯です。蟹や春菊の加減酢を頂きながら、帆立のコンソメ焼き/トマトチーズ/川俣軍鶏くわ焼き/天豆博多/床節磯煮/巻海老/芋寿司/鰊山椒焼きなどの酒肴の前菜で一気に日本酒ゾーンに突入です(笑)。
- 宿名物蛤のオリーブスープは軽くフランス七味をかけることで、前回とは違った食感となりました。熱々が身体を温めてくれ、飲む度に幸せになります。ふわふわ湯葉のスープも針柚子と針葱がいいアクセントで、薄味の出汁も絶妙で全て飲み干しました。
- 思わず「オッ!」
と唸ったのが、お造りの「ブドウ海老」と揚げ物の「こまい」です。ブドウ海老は主に噴火湾を中心とした北海道南部の太平洋、日本海側の留萌沖の深海に生息している海老で、名前の通り葡萄色をしているのが特徴です。こまいも北海道各地で獲れる魚で、焼いてマヨネーズに七味を加えたものでいただくととても美味しいのですが、まさかこの魚介類を福島県の山里で食べられるとは驚きです。
特にこまい(別名かんかい)は北海道以外では殆ど知られていない魚だけに、料理長である本田光男氏がよほど研究熱心なのか北海道で育った方なのでしょう。どちらにせよ暫くぶりの懐かしいあの味との再会となりました。 - 宿泊したのは七草は過ぎていましたが、正月に近かったため、おせち類は避けて欲しい旨を伝えてありました。そのため1月本来の料理が登場したようです。ウィークデーであった関係もあり、この日の宿泊客は私達夫婦を含め2組のみ。これが幸いしたのか、全てに渡って出来たて熱々の状態で運ばれてきました。しかも出すタイミングも丁度良い案配で、出汁も薄味で統一感があったので、大変素晴らしい夕食となりました。
決して高価な食材を使用しているわけではありません。また特段印象に強い料理は登場しませんでしたが、旬や走りの季節食材をふんだんに使用し、どれも細やかな仕事が施されていました。和食では御宿かわせみに近い満足度の高い御馳走でした。
早朝の客室露天 | |
数名規模でも余裕の広さ | |
- この露天がいいですね。寒椿を目にしながら、湯ったりするのは最高です。
天然温泉の中でも珍しい酸性泉です。湯元から8キロの距離を引き湯していて、約40分かかってこの温泉街まで流れてくるそうですが、温泉らしい臭いが何度も誘って心地いい充足感を味わえます。
相変わらず?夫婦二人だけで浸かるのは勿体ない広さと風格を備えた岩露天。格別でした。
食事時に利用する部屋 | ||
水屋 | 洗面 | |
居間/寝室になる和室 | ||
- 客室は8畳と8畳の和室で変更ありませんが、食事をとる部屋の方にはロータイプのテーブルが置いてありました。着座で楽な姿勢でゆっくり食事が出来るので、有り難かったです。
- 点前や茶事のための準備をしたり、器物を納める茶室水屋があります。茶をたしなむ方には有り難い用具が揃えてあります。
この宿の難点を敢えて言えば、客室内にコーヒーが常備されていないことでしょうか。
「朝はまず一杯のコーヒーから始めているんです」
そんな事を前晩に話したためか、ちょうど起床した時間帯にコーヒーサービスがありました。こういった心遣いは本当に嬉しいことですね。身体がまだ起きていなかったので、一杯のコーヒーで心身共にすっきりとした目覚めとなりました。
- 宿泊日 のんびり湯ったり年忘れ
- 参考価格 40000円
- お宿 花かんざしの予約
花かんざしの宿の詳しい紹介はこちらからどうぞ |
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夕食 | 客室 | 風呂 | サービス | 清潔感 | |
9 | 7 | 9 | 9 | 7 | |
カウンターで対峙した旨さ | 新旧混在の客室 | 掛け流しに充足感 | 丁寧な対応 | 古くも清潔 | |
豊富な食材を吟味 | ローテーブル登場 | ちょうどいい湯加減 | 随所にサービスが | 廊下は畳 |